<S・Gさん(女性)>
屋久島縦走トレッキングツアー 2014年11月1-3日にご参加
紀元杉から登山スタート
淀川沿いの紅葉
ロープを使って岩場を超える
2日目稜線を縦走中
早朝、静かに縄文杉と対面
ウィルソン株
森の中で立ち止まる
私はこれまで屋久島に2回行っていますが、まだ縄文杉を見た事がありませんでした。
どうしても日帰りで行く気にはなれず、いつか縦走して見にいこうと取っておいたのです。
そのため、LISでツアーの募集をみた時、やった~!と思ったものの、登山を始めたばかりで経験が浅く、未知の行程に対して自分の技量が見合っているか判断し兼ねていました。
私にとって屋久島の山は、登りがキツいうえ根っこ道が歩きにくくシンドイという印象です。
今回のツアー行程は2泊3日の縦走なので、あの根っこ道を10キロの荷物を担いで歩けるのかが非常に心配でした。
また、屋久島は営業小屋がないため、その点も初心者にはハードルが高いと感じていました。
そのため、ツアーの申し込みをする前から、みちさんには装備についてや、私が歩けそうかなど、事細かくイロイロ相談に乗ってもらいました。
忙しいなか、私の細かい質問にも何度も丁寧に返答をして下さり、心配性の私としては、本当に有り難かったです。
納得するまで相談でき、「大丈夫だと思いますよ」とお墨付きも頂いたので、安心してツアーに参加することが出来ました。
当日、九州は天候が悪く、鹿児島ー屋久島間は条件付き運行で、集合時間に間に合わない可能性があり、ヒヤヒヤしました。
なんとか集合時間に間に合いましたが、心配性の私は集合時間に間に合わない事まで考えて、その場合は安房に一泊し、翌日早朝にタクシーで登山口まで行って、合流しよう(!)とまで考えていました。
しかし、みちさんは遅れた私たちも参加できるようにと、いざという時は予定を変更して、みんなで安房に泊まって翌朝タクシーで登山口までいく、という状況も考えていてくれていました。
私は非常に驚きました。
こんなにも融通の利くツアー(ガイドさん)はないんじゃないかと...。
みちさんが大事にしている「楽しんでもらいたい」っていう気持ちがすっごく伝わってきましたし、臨機応変に対応できる思考の柔軟さが、みちツアーの醸し出す安心感につながっているのだなぁ、と思いました。
今回のメンバーは私も含めて5人。
皆さん気さくな方ばかりで、和やかな雰囲気のチームになりました。
登り始めはゆっくり行きます、との言葉通り、スタートから30分は超スローペースでした。
歩き始めは、元気で気持ちが高揚している分サッサカ歩きがちですが、バテない為には暖機運転が必要とのこと。
なるほど、前回の私の歩き方は、周りに煽られてペースが速かったのだと気がつきました。
ゆっくりのっそり歩くなか、私はコッソリ、みちさんをまねして猫のように静かに歩く練習をしていました。
これから3日間、先生が前にいるので歩く練習にはもってこいです。
歩く以外にも、山で気をつけなくてはいけない事を学ぶいい機会になりました。
みちさんは休憩も多く、30分から小1時間に一回は休んで水や行動食を取るよう言います。
寒がりで動くと汗っかきの私は、ウエア調整が忙しいのですが、いつもいいタイミングで脱ぐ時間を取ってくれました。
みんなに迷惑になると思ってしまい、脱ぎたくても脱ぐと言いにくいので、ツアーでのこういう配慮は本当にありがたかったです。
今回、3連休中のツアーという事もあり、淀川、新高塚小屋は満員でした。
特に、新高塚小屋は超超満員で通路や土間にまで人が寝ているような有様でした。
テントがある人達は小屋泊を諦めて雨の中テントを張っていましたので、テント場もいっぱいでした。
私達は宮之浦岳が強風で長居出来なかったため、予定より早く小屋に到着することが出来、寝床を確保出来ましたが、1時間遅かったら危ないところでした。
しかし、みちさんはこんな状況も考えていて、テントを担いで来てくれていました。
また、邪魔なザックをクライミング用のロープとカラビナで柱から吊るしてくれ、ゆったり寝れるようにしてくれたのは本当に助かりました!
これが、一人で来ていた時だったらと思うと...みちさんが居てくれて、本当に心強かったです。
今回ツアーに参加して嬉しかったことがありました。
この前のGWに一人で宮之浦岳をピストンした時は、きっつくて、帰りは超バテてしまって大変だったのですが、今回の縦走は余裕があった事です。
ストックも必要ありませんでした。みちさんから教えて貰った歩き方や、呼吸の仕方がマスター出来た訳ではないですが、意識して取り組んだ成果が感じられて物凄く嬉しかったです。
山を歩くとはこういうことか、とやっと実感できたように思います。
どのガイドさんに頼んでも、目的地まで安全に連れて行ってくれるでしょう。
でも、みちさんは私にとって「山の師匠」ですから(勝手にすみません...)、歩き方、休憩の取り方、ペース配分、ウエアの調整、地図読み...山の歩き方を屋久島で実地練習しているかのよう。
私にとって、これまで参加したみちさんの講習会、ツアーの総まとめ・おさらいのようで、屋久島の森も満喫しつつ、充実した楽しいツアーとなりました。本当に有難うございました。