お名前:  K・Eさん(男性)

イチフジ3Days にご参加

ガイド日程:2013/8/4-6

P1080608.jpg
森林限界に近くに咲く
ヤマホタルブクロ

DSC_3353.jpg
最後尾を歩くKさん

P1080676.jpg
森から始まり森に帰る

富士山とは時間である。

まず富士山自体が持つ時間である。
山の形成という長大な時間を経て、現在の富士山の姿が存在する。
日本最高峰という高さや宝永火口・山頂火口といった活火山であることを思い浮かべやすいが、実は裾野には豊かな森が広がっている。
一合目から登ることによって味わえる醍醐味のひとつは、苔が生したミズナラの巨樹に象徴される、この自然を歩くことである。
このツアーに参加することによって富士山の自然的な側面を満喫することができた。

次に富士山を登る人々が持っている時間である。
3Daysに参加したため、複数のご家族とご一緒できた。
道中、それぞれの人生や想いとともに、世代について考えた。
人の横のつながりと縦のつながりである。
くしくも同行した3人の子どもは同じ年齢であった。
富士山の文化的な側面は人々がつくってきたと言える。
日本の、すなわち土地の人々がつくってきた「コト」の積み重ねが、人類全体の遺産に変わったことは何かのきっかけになるのではないかと考えている。
より普遍的な方向に変化し続けて行くことを望んでいる。

最後に富士山を登って降りるという登山行為の時間である。
2泊3日という時間の質の高さは、偏に野中氏の経験によって支えられている。 的確なコース・時間設定、どのような質問にも対応なさる豊富な知識・懐の深さは参加者に安心感を与える。
これは当たり前のようで決して当たり前なことではない。
登りと下りで全く変わらない姿勢に共感を覚える。
実際、下りも楽しい。
大砂走りやお花畑では登山行為というプロセス自体が楽しいものであることが実感できる。
丁寧に富士山を登りたい方には、このツアーをお勧めしたい。