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登山に必要な身体能力を高める上で大切なこと

目次

歩き方講習をしていて気付いたこと

「疲れやすい」

「歩くペースが遅い」

「膝が痛くなる」

「バランスを崩しやすい」

などなど・・・

様々なトラブルを抱えて登っている方々が多くいらっしゃいます。

トラブルをうまく乗り越えて、登山力を向上して頂けるようにと山の歩き方講習会を実施していますが、そこで最近感じたことがあります。

自分に何が「足りないのか?」という足し算的視点よりも、トラブルの原因を探ってどれを「無くせるか?」という引き算的視点が、重要だということです。

例えば・・・登山力を上げる方法として、

  • トレーニングで筋力を上げる
  • 有酸素運動で心肺機能を高める

この2点が一般的で、実施しやすいと思います。

でもでも、ちょっと待って下さいね・・・^^;

まず、体脂肪率が男性で16%以上、女性で25%以上ある方は、食生活などを改善して体脂肪率を減らすことの方がより効果的だと思っています。

体が軽くなるだけでなく、体脂肪が減ることで体の柔軟性と筋肉の可動域が広がるので、登山力UPにつながります。

筋トレにも限界がある

では、元々スリムな方は筋力トレーニングや有酸素運動に取り組むのがいいのでしょうか?

そこで、忘れてはならないのが、筋力トレーニングによる効果は限定的であり、問題点もあるということです。

  • 数十分程度の運動では、何時間も登山するための筋持久力は鍛えられない
  • 体の一部分の筋肉だけを肥大させると、体のバランスが崩れかねない
  • 急激な筋力向上は硬い筋肉になり、トラブルの原因になる

体全体の筋力バランスを崩すことなく、柔軟性を損なわないように注意する必要があるので、私自身はあまり筋力トレーニングを推奨していません。

足し算のつもりでも実際にはプラスになっていないこともあり得るのです。

エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を利用したり、日常的に歩く距離を長くしたり、歩く時間を多くする、重りを入れたザックを背負って歩くなど。

まずは、日常的に筋肉に刺激を与える機会を増やしつつ、少しずつゆっくり筋力を向上させていくのが理想的です。

筋力や心肺機能を高める前に

登山は筋力や心肺機能だけでなく、自分自身の体の能力全て、いわゆる「総合力」で取り組む運動です

丸一日運動し続けるスポーツなんて他にないですし、うっかり転倒して死んでしまう可能性があるスポーツもあまりないですよね。

この点、他のスポーツと全く違うのです。

他のスポーツなら「力まかせ」で結果を出しても問題ないのかもしれません。

でも、登山は違います。

その「力まかせ」がトラブルを生んでしまうことがあるのです。

筋力が強すぎると、重たい荷物を持ち過ぎてしまうことがあるかもしれません。

心肺機能が強すぎるために、早く歩き過ぎてしまって関節に負担をかけてしまうこともあります。

早く歩けても、重たい荷物を持てても、疲れなくても、痛くならなくても、それだけでは不十分なのです。

リスクのある自然の中に入る上では、最優先すべきは無事に登って下りてくること

そのためにバランスを崩さず、トラブルを起こしにくい重心の安定した歩行を目指したいものです。

重心が安定していれば、雪道や濡れた場所でも滑りにくく、仮に滑ってもリカバーがしやすいです。

重たい荷物を背負っても安定していて、効率が良いので長時間歩行でも疲れにくいです。

ただ、このテクニックを身につけるために、「近道」はありません。

地道にコツコツと、自分自身の歩きを変化させて行くしかないのです。

白馬大雪渓を登る登山者の列

トラブルの原因を排除する

疲れ、歩行ペース、膝痛、歩行の不安定さ。

トラブルには、必ず背景があります。

いくつか、代表的な例を挙げますと・・・

  • 姿勢の悪さ、重心バランスに偏りがあるために、筋肉に対する負荷が大きくなっている
  • 関節を捻る動きをしていることで、関節へのダメージが大きくなっている
  • 体重の軽さ心肺機能の高さに頼り瞬発力で勢いよく登るクセがあり岩場などでバランスを崩しやすい
  • 靴が合っていない、正しく履けていないため、靴の中で足がブレてバランスがとり辛いく(マメ・靴ずれが出来る)
  • 杖やサポーターで痛みを抑えているだけなので、歩行(姿勢・動き)が安定していない
  • 仲間のペースに合わせて歩いているので、自分に最適なペースが分からず常に無理をして歩いている

このような要因があれば、まずはそれを排除し、トラブルを解消しましょう。

筋力や心肺機能を高めるのはその後でもいいはずです。

もし、トラブルを解決する前に筋力や心肺機能が高まってしまうと、上記のようなトラブルが表面的には見えなくなってしまう(潜在化する)のが怖いなと思っています。

私がこの記事の中で一番伝えたいことはこの点です。

「歩き」を客観視する

「歩く」という行為は誰しも日常的に無意識で行えています。

その分、歩行姿勢や動作を客観視することは意外と難しいのです。

でも、誰しも歩き方に癖があり、その偏りが大きい方ほどトラブルが発生しやすい、と言えます。

ですから、トラブルに直結しやすい重心ポイントや体の動きの癖などをまずは自覚することが出発点です。

山の歩き方講習会では、私が模範的な歩き方とダメ(NG)な歩き方を実際に示します。

理想の歩き方と、自分自身の歩きの違いを意識出来るようになると、自然に変化が始まっていきます

「足し算視点」で筋力や心肺機能を上手く向上させる方法は、色々な場所で学ぶ機会があります。

でも、「引き算視点」のトラブルの要因を探して解消していくための「歩き方」講習は、おそらく日本国内では私しか実施していません。

日本国内で活動するガイドは1000名以上います。

その中で、ロープワークや地図読みを教えているガイドはたくさんいますが、「膝痛にならない歩き方は?」などといった登山者個別のトラブルに適切なアドバイスが出来るガイドがいないのです。

なので、私が蓄積してきたノウハウを今後も多くの方に伝えていきたいと思っています。

まずは要点を中心に動画にしてWEB登山教室に掲載できればと思っています。

また機会があれば定期的に「山の歩き方講習会」を開催しているので、ご参加頂ければと思います。

山の歩き方講習会で、歩き癖のチェックをしています

LISが開催している山の歩き方講習会では、1人1人の歩き癖のチェックを行っています。

バランス良く、均等に体重をかけて歩いている方は実際には非常に少なく、大半の方は重心のかけ方に「偏り」があります。

偏りが大きい方ほど、それが靴擦れや膝痛などの原因になる傾向があります。

姿勢改善の方法も指導していますので、機会がありましたら、是非、山の歩き方講習会へご参加ください。

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