「富士山は見る山で登る山ではない」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
人が多くて、植物の少ない富士山は登るよりも、遠くから眺めた方が美しくて綺麗。
そんな意味あいで、誰かが言い始めた言葉なのだと思います。
特に、10年以上前はゴミがかなり目立ったからでしょう。
そのためか、登山好きの人ほど「富士山だけは登らない」という方もいるようです。
「草木の生えない山だから何も面白くない」という声も聞いた事があります。
登山者が多すぎて混雑していて、「前の人のお尻を見ながら歩くだけでつまらない」と言う人もいます。
どれも、本当でしょうか?
ここでは、毎年、富士登山ツアーを担当している私なりに、上記の意見への反論(?)を書かせて頂きますね(^.^)
富士山は単独峰なので、5合目に行くだけでも展望が素晴らしいです。
山頂まで行けなかったとしても、天気さえ良ければ、誰でも雲海や影富士などの風景を眺めることが出来ます。

確かに、火山性の山なので植物の種類は少ないです。
しかし、砂礫の中で風に耐えて、オンタデやイタドリなどの花が咲いています。
特に、イワツメクサやフジハタザオなど、小さく可憐に咲いている姿が私は大好きです。
混雑して渋滞した登山道を歩く経験をすると、「つまらない」という意見もあるのかもしれません。
私自身も混雑は嫌なので、渋滞を予想して、渋滞に遭わないコースを選んで歩いています。
2008年のデータを参考にすると、河口湖口(吉田口)の利用者が年間17万人、須走口が5万人です。
この二つのコースは8合目で合流するので、8合目から山頂までは22万人が同じコースに集中しています。


8月最終週に富士山ガイドツアーでお鉢巡りをしました。
その途中に河口湖口の山頂を通りましたが、改めてこの混雑振りを見てびっくりしました。
山小屋が多くて、交通アクセスが便利なので、一般的に吉田口は初心者向きだと言われます。
旅行会社のツアーがほとんど吉田口を利用しています。
しかし、山小屋やトイレを利用するのも待たされ、えんえんと渋滞の中を歩くのは本当に初心者向きなのでしょうか?
人が多いと道に迷わなくてすむのかもしれません。
しかし、これほどの混雑の中を歩いたら、二度と登りたくないと思っても仕方がないと思います。
お子様にとっては、登山自体が嫌いになってしまうのではないかと思います。
登山者数の話に戻ると、富士宮口は年間6万人、御殿場口は1万6000人です。
富士宮口は登山道の道幅が広くないので、近年は登山者数が増えて、混雑が見られるようになってきました。
唯一渋滞とは無縁なのが御殿場口です。
Nature Guide LISでは、この御殿場口をうまく利用して山頂を目指しています。
混雑を避けるポイント
このようになるべく混雑を避けたコースを選ぶこと。
頂上ご来光のための深夜登山をする方が多いのでこの時間帯を避けること。
この二つが富士登山で混雑に遭遇しないためのポイントです。
ご来光は、7~8合目の山小屋の前で見て、山小屋で朝食を食べてから出発するのが体への負担も少ないです。
富士山に何度も登っている、登山ガイドからのアドバイスでした。
是非、こんど富士登山に挑戦したいという方は参考にしてみて下さい。
